最近ではスーパーやコンビニでも、たくさんの銘柄が売られているのを見かけることが多くなったミネラルウォーター。
ウォーターサーバーの普及が広まったことで、お水は買うのが当たり前とも言える時代になってきましたね。
細かく分類すると、コンビニなどで売られているミネラルウォーターは日本だけで1,000以上の銘柄が流通しているそうです。
でも、一言でミネラルウォーターといっても、いくつか種類があるのをご存知ですか?
ここでは、意外と知らないミネラルウォーターの種類について解説していきます。
そもそもミネラルウォーターとは?
農林水産省が定める日本のミネラルウォーターの大枠としての定義は、「容器に入った飲水で、その原水が地下水のもの」を指します。
このミネラルウォーターには、これからご紹介する3つの種類があるのですが、これらの線引きは農林水産省がガイドラインを定めていて、それに則った表記がされています。
ミネラルウォーターの種類
それぞれの特徴や、各お水を取り扱っているウォーターサーバーをご紹介いたします。
ナチュラルウォーター
農林水産省が定めるナチュラルウォーターの定義は、「特定の水源から採水した地下水を原水とし、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の処理を行わないもの」とされています。このナチュラルウォーターは2つに分類されます。
ナチュラルウォーター
地下から採水した天然水に、最低限の殺菌処理をしたものの内、含有されているミネラルが少ないものが、ナチュラルウォーターに分類されます。
もちろんミネラルの添加はされていないので、含まれている成分は天然のまま。
自然本来の天然水の美味しさを味わいたいという方は、この水を選ぶといいでしょう。
また、ミネラル分が少ないため内臓の弱い赤ちゃんの調乳にも向いています。
クセもないので料理やお茶に取り入れたいという方にもおすすめできるお水です。
ナチュラルウォーターが飲めるウォーターサーバーとしては、アクアセレクトが挙げられます。
ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターの中でも地下水を原水とし、ミネラル分が溶解したものを原水とする場合のみ、ナチュラルミネラルウォーターと記載することができます。
この水は、日本で一般的にミネラルウォーターと呼ばれるタイプのお水です。
ミネラルがバランスよく含まれた天然水ということもあり、日本のウォーターサーバーで扱っている水に使用されることが多いのも特徴です。
【ナチュラルミネラルウォーターが飲めるウォーターサーバー】
ウォーターサーバー名 | 商品名 |
---|---|
コスモウォーター | 静岡 富士の響き 他 |
サントリー南アルプスの天然水サーバー | サントリー南アルプスの天然水 |
クリクラミオ | 富士山の天然水 |
プレミアムウォーター | 富士吉田、南阿蘇 |
ミネラルウォーター
採水した地下水に対し、ナチュラルウォーターやナチュラルミネラルウォーター以上に殺菌処理(オゾン殺菌・紫外線殺菌)などを施し、さらに他の水とブレンドしたり人工的にミネラル成分の調整を加えたりしたものをミネラルウォーターといいます。
ナチュラルミネラルウォーターと原水は同じなのですが、品質を安定させるための加工がされているために「ナチュラル」と記載することはできません。
日本で売られている銘柄でいうと、クリスタルガイザーが有名ですね。
番外編:ボドルドウォーター
あまり聞き馴染みのない方も多いかと思いますが、ミネラルウォーターに分類されるものが容器入り飲料の中でも地下水を原水とするものとした内、それ以外で、とくに飲用水として利用できるお水が、このボドルドウォーターです。
水道水や蒸留水などがこれにあたります。
地下水以外の水源は主に地表水(川など)が水源で、殺菌処理方法には特に縛りがありませんが、日本で定められた法律に則って処理されているので、安心して飲むことができます。
ちなみに、ウォーターサーバーによくあるRO水もボドルドウォーターを使用しており、水の安全性を追求している方に多く選ばれています。
【ボドルドウォーターが飲めるウォーターサーバー】
ウォーターサーバー名 | 商品名 |
---|---|
クリクラ | クリクラボトル |
アクアクララ | ウォーターボトル |
日本と海外のミネラルウォーターの違い
日本と海外ではお水の性質が全く違います。
まず、海外の水は硬度が高いということ。それから原水に元々炭酸が含まれている水が多いということ。ヨーロッパでは、製法が異なるという3点です。
ヨーロッパでは殺菌処理が無い
同じミネラルウォーターとして売られていても、日本と海外ではその製法が異なります。
例えば、日本のミネラルウォーターは殺菌処理が義務付けられていますが、ヨーロッパのミネラルウォーターは殺菌処理をしないのです。
というのも、ヨーロッパのミネラルウォーターの採水地は環境がしっかりと保全されているために、現地の方は「安全な水」と考え、生水で飲むことを基本としているからです。
海外の水は硬水が高い
日本は軟水、海外は硬水が多いのも特徴です。
そもそも水の硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量を示したもの。
つまり、硬水にはこのカルシウムとマグネシウムが多く含まれているということになります。
もともとミネラル成分が多い海外の水は、後から成分の調整をする必要がありません。
対して、軟水でミネラル成分が少ない日本の水には、後からミネラルバランスを調整する商品(ナチュラルミネラルウォーターやミネラルウォーター)が多いというのも日本と海外の違いと言えるでしょう。
原水に炭酸が含まれている
欧米やヨーロッパのミネラルウォーターの原水には、天然の状態で炭酸が含まれているものが多くあります。
日本では原水に炭酸水が入っているなんてとてもめずらしい事に思えますが、欧米の方にとっては「ミネラルウォーター=炭酸水」と捉えるくらい馴染みが深い飲み物。
レストランなどでミネラルウォーターを注文したいときは「ガス無し」と言わなければ炭酸水が出てきてしまう、なんてこともあるようです。
おわりに
今まで、ミネラルウォーターの種類や特徴がこれだけ分類されていることを知らなかったか方も多いかと思いますが、これを機に、飲んでいるミネラルウォーターの表示に注目してみてください。
ナチュラルミネラルウォーターと思っていたものが、実はボドルドウォーターだった、なんてことがあるかもしれません。